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食生活の改善

乳癌の初期治療後、再発や転移を防ぐためにどのようなことに注意して生活すべきかを解説しましょう。まずは、食事の面から再発防止について考えてみることにします。

生活習慣病予防の食事が再発防止にも効果的

乳癌と診断された方のうち、肥満状態だった人の乳癌再発リスクや死亡リスクが高くなってしまうことは、一般的に知られている事実。初期治療後に太ってしまった方の再発リスクが高くなることも事実です。

原因として考えられるのは、肥満の方には術後の化学療法の効果が低くなるということや、ホルモン療法のアロマターゼ阻害剤が効きにくくなる可能性があることが指摘されています。

ですので、乳癌と肥満の関連性は明白。乳癌を罹患された方は、治療前からカロリー制限や運動などで肥満を避けることを指導されるそう。肥満を防ぐための食事と言えば、脂肪分や糖分、塩分、アルコールなどを控える、生活習慣病予防の食事と共通していますね。

1日の摂取カロリーを抑え、脂肪分や糖分、塩分を取り過ぎない、薄味の和食が乳癌の再発防止にも効果的であると言えるでしょう。

大豆イソフラボンは取り過ぎない方がいいの?

大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をしているため、乳がんの発症や再発リスクを高めるのではないかという説もあります。しかし、実際のところは、大豆製品の摂取量と乳癌との関連を示すデータなどはなく、リスクが高まると実証されているわけではありません。

中には大豆製品の摂取によって再発リスクが低くなるという可能性を示す研究があり、特にホルモン療法を受けている患者さんで再発リスクが低かったと出ているそうです。

豆腐や納豆などの大豆製品を摂取することで、再発を防ぐ可能性については多少期待できますが、大豆イソフラボンをサプリメントなどで大量に摂取することについては、安全性が確認されていないようなので、避けておいた方が無難でしょう。

乳製品は取り過ぎない方がいいの?

乳製品に関しても、多く摂取することで乳癌の発症リスクが低くなると近年になって言われるようになってきました。しかし、大豆イソフラボンと同様に、乳癌の再発との間に関連性がはっきりと認められているわけではありません。

乳製品は体に必要なカルシウムなどを摂取するのに最適な食品ではありますが、バターやチーズなどには脂肪分が多く含まれていますので、大量に摂取し過ぎると肥満につながることも。闇雲に摂取することは避け、毎日少しずつ食事に取り入れることを心がけましょう。

その他の改善される食

アルコールを控える重要性

毎日のリラックスタイムにアルコールを取り入れている方はたくさんいますよね。ですが、お酒は百薬の長といわれる一方で、飲みすぎが体にとって害になる話も有名です。治療後の乳がん再発リスクとどのような関わりがあるのかについてですが、これははっきりとはわかっていません。

国立がん研究センターの研究でも、乳がんとアルコールの関連性はまだまだ科学的根拠が不足しているとの研究データを示しました。
(参照:http://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/795.html

その一方で、欧米の研究結果では飲酒によって乳がん発症リスクは確実に高くなるとのデータもあるため、アルコールの摂取が乳がんに対して全く影響を与えないと言い切るのは難しいのではないでしょうか。

治療後に摂取するアルコールが乳がんの再発に関わっているかどうかは明らかになっていません。しかし、アルコール摂取自体が、乳がんの発生に関わっていることが認められるデータが明らかにされています。

エタノール換算で週150gより多く飲酒するグループと飲酒したことがない方を比較したところ、乳がんのリスクが1.75倍も高くなることがわかったそうです。毎日晩酌をする場合はエタノール換算で週150g以上になっている可能性も少なくありません。
(参照:http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/373.html

いずれにしても、アルコールの過剰摂取は健康にとってもよくないことですよね。そのため、飲みすぎには十分注意しなければなりません。晩酌をする場合も毎日飲むのではなく、休肝日を作るなどして飲み方に注意していきましょう。

活性酸素を含むものを積極的に取り入れよう

体内に取り入れられた酸素がエネルギーを作る際、その一部が「活性酸素」と呼ばれるものに変化します。しかし、活性酸素は細胞を傷つける働きをするため、活性酸素が多すぎるとがんの発生率が高まってしまうのです。

食事内容も活性酸素の発生に深く関わっているので、活性酸素対策ができる食事を取り入れてみましょう。例えば、活性酸素を除去する働きを持ったビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどを豊富に含んでいる緑黄色野菜などは、日々の食事の中でしっかり取り入れてみてくださいね。

また、ポリフェノールも高い抗酸化作用を持っている栄養素として知られています。赤ワインのほか、コーヒーにも豊富に含まれているので取り入れてみてくださいね。トマトに含まれているリコピンも強い抗酸化作用を持っています。こういった食材を多く取り入れられるように献立を工夫してみましょう。

摂取する油の種類に注意

油にはさまざまな種類がありますよね。ですが、その中にはがんを促進するものと抑制するものがあることはあまり知られていません。日常の生活でなじみのある油といえばサラダ油ではないでしょうか。サラダ油はリノール酸が多い油に分類され、他にもコーン油、ひまわり油、紅花油、グレープシードオイル、大豆油などが該当します。

分類でいうとオメガ6脂肪酸にあたるのですが、これらの油にはがんを促進する働きを持った物質を合成する作用があるのです。

一方で魚類に含まれていることで有名なEPA、DHAといったオメガ3脂肪酸はがんを抑制する作用があります。オメガ3脂肪酸は青魚以外にもえごま油、亜麻仁油などに含まれているので、取り入れられる機会があれば積極的に取り入れてみてくださいね。

このように、乳がんの治療のために行いたい食生活の改善ポイントはいくつもあります。それに加え、さまざまな注意点があります。すべて行うのは大変かもしれませんが、再発や転移の予防のためにも、注意できるポイントはしっかり押さえておきましょう。

食事は私たちの体を作るうえで欠かせない役割を持っており、体にとってよいものを取り入れればそれだけ健康に近づけます。反対によくないものを取り入れると不健康に繋がります。

毎日の生活に欠かせない食事だからこそ見直しが必要です。

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